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ふわふわ堕天使のスルメイカ

第22章 心愛の“心”

「何で目、パチパチさせてるんですか?」


「あ…いや。答え出したんだと思って…」


って苦笑する店長。

自分が聞いて来た癖に何で驚いてんだろう。

変な人。


って口に出せないから心の中でボソリ。
だって、揚げられたくないもんね。



「はい、出しました」


無難な返事を返して、シャケのおにぎりを完食。

それを見た店長が「ほれ」と投げてくれたココアを受け取り、海苔とご飯で少し乾いた喉を潤す。



「米とココアって…エグいな」


「人が食べた後に言うの止めてくれますか?」


「で、どっちに決めたんだ?」


「答え出せないかなーと思ったんですけど…。

2週間前に答えが出ました。」



私はココアも全部飲み干して、ゴミ箱にゴミを捨てて、店内モニターに目を向けた。


昼時だから結構ごった返してる店内。


そろそろ働こうかな。

重い腰を上げて制服を着てると



「その答え、ちゃんと自分が幸せになれる方を選んだ?」



いつになく優しい声で店長が言葉を投げた。



自分が幸せになれる方。




「……そうですね」




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