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ふわふわ堕天使のスルメイカ

第22章 心愛の“心”

「ありがとうございます」


店長の手を取ると、「重っ!」と嫌味を言われたけど、この際気にしない。


ほとほと疲れた身体を引き上げて貰って、そのままスタッフルームへ雪崩込むように



「お疲れ様でしたー」


入った。


制服を脱いで帰り仕度してるとこに店長が入って来て。


「徳チャン、これやるわ」


無造作に「ほれ」と言わんばかりに突き付けられた、小さな箱。


「…ケーキ?」


1~2人分くらいのケーキが入ってるだろうと思われる箱。



「そっ!俺からのプレゼントだ。ありがたく受け取り、感謝しながら1口づつ食え。」


「あ、ありがとうございます」



まさか店長からケーキ貰えるなんてビックリ!

しかも


「それ、ココアだってさ。ケーキ」

「わぁーい♪」


大好きなココア!

店長からの思わぬサプライズで疲れてた身体も一気に元気!


「店長のお陰で何だか元気になりました!」


「お?じゃぁまだ働くか?」


「お疲れ様でした!」


「チッ」



店長の舌打ちを背中で聞きながら、暖かいコンビニの店内とは真逆の。


雪でもチラつくんじゃないか?てくらい寒い風が吹く中、コートの襟を少し立てて


行った先は家じゃなく……




駅前の公園。










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