テキストサイズ

ふわふわ堕天使のスルメイカ

第23章 St.Xmas

不思議そうに、首を傾げながら「ん?」って私の顔を覗き込む拓ちゃん。



「拓ちゃん、そんな座り込むほど私、身長低くないけど?」


「俺からしたら十分チビだよ、心愛は」


「私からしたら拓ちゃんは巨人兵だね!」


「酷っ!」って言いながら、くっしゃくしゃの笑顔でケタケタ笑う拓ちゃん。


その笑顔で私の心臓はドキンと高鳴る。


私は彼のこの、くっしゃくしゃにして笑う笑顔が大好きだった。

彼が笑うと、私も頬が緩む。

どれだけ喧嘩してても、

どれだけ嫌な想いしてても

どれだけ……




拓ちゃんが他の女の人を抱いてても。



彼が笑ってくれると私も幸せだった。

彼の笑顔をずっと守って行きたい。
そう思ってた。



……拓ちゃんにはずっと笑ってて欲しい。


両手にギュッと力を入れ、握り締める。





だから。






「拓ちゃん」


「ん?何?」











「ごめん……」









ストーリーメニュー

TOPTOPへ