ふわふわ堕天使のスルメイカ
第23章 St.Xmas
「拓ちゃん、笑わないのと、笑えないのじゃ意味は全然違うんだよ?
拓ちゃんは“笑えない”んじゃない。
自らが笑おうとしてないだけなんだよ」
「…………」
拓ちゃんは前に言ってくれた事がある。
『心愛の前だとこんなに笑えるのにな』
って。
でも、それは拓ちゃんがただ単に私に心を開いてたから。
『他の奴等の前では笑えないのに』
この言葉を聞いた時、単純バカな私は凄く嬉しかった。
バカだから“特別なんだ、私”
なんて安易な考え方しか出来なくて。
『えー!それって凄く嬉しいかも』
なんてアホな回答しちゃったんだ。
――――でも。
この1ヶ月。
冷静にじっくり、ゆっくり考えた結果。
そんなこと特別でもなんでもない事なんだって事を理解した。
そんな事も分からず隣りでアホみたいに喜んでた自分が恥ずかしくも思えた。
拓ちゃんは、私にしか心を開かなかったんじゃなくて、開こうともしなかった。
だから私としか笑えなかっただけ。
全員に心を開いた結果、私の前だけで本当に笑えるって言ってくれてた意味と全然違うんだ。
拓ちゃんの、狭い狭い、せっっまい視野の中で。
私しか映ってない視野の中、私が特別視されるのは当たり前の事だったんだ。
拓ちゃんは“笑えない”んじゃない。
自らが笑おうとしてないだけなんだよ」
「…………」
拓ちゃんは前に言ってくれた事がある。
『心愛の前だとこんなに笑えるのにな』
って。
でも、それは拓ちゃんがただ単に私に心を開いてたから。
『他の奴等の前では笑えないのに』
この言葉を聞いた時、単純バカな私は凄く嬉しかった。
バカだから“特別なんだ、私”
なんて安易な考え方しか出来なくて。
『えー!それって凄く嬉しいかも』
なんてアホな回答しちゃったんだ。
――――でも。
この1ヶ月。
冷静にじっくり、ゆっくり考えた結果。
そんなこと特別でもなんでもない事なんだって事を理解した。
そんな事も分からず隣りでアホみたいに喜んでた自分が恥ずかしくも思えた。
拓ちゃんは、私にしか心を開かなかったんじゃなくて、開こうともしなかった。
だから私としか笑えなかっただけ。
全員に心を開いた結果、私の前だけで本当に笑えるって言ってくれてた意味と全然違うんだ。
拓ちゃんの、狭い狭い、せっっまい視野の中で。
私しか映ってない視野の中、私が特別視されるのは当たり前の事だったんだ。