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ふわふわ堕天使のスルメイカ

第24章 聖なる夜に・・・・・・

彼と最後に逢った場所。

私の家の近くまで走って戻りながら、辺りをキョロキョロ見渡してみる。


――けど、どこにも彼…光の姿はどこにもなくて。

もしかしたら?!

と思って、私の家の前まで戻ってみたけど、当然居なくて。

ゼェゼェ肩で息を切らしながら、もう何度目か分からない光の携帯のコールを鳴らす。



【プルルルル~プルルルル~】



心の中で


出て!お願い!出て!!


願う想いも虚しく、一定時間コールを鳴らした結果。


【プツッ。ツーツーツー……】


コールさえも切れてしまった。


私は膝を両手で押さえ、全力で走って切れた息を取り敢えず整える。

ヒールで走ってるせいか膝もガクガク。

家に入って履き替えようか。

家に入って着替えようか。


一瞬、その考えも頭に浮かんだけど、今の私はそれらをする1分1秒も勿体なくて。




「ハァ、ハァ。……よしっ、」




私はまた、住宅街にヒールの音を響かせた。









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