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ふわふわ堕天使のスルメイカ

第27章 番外編

―――――その後。



光のお父さんとお母さんが挙げたらしい、教会。


蒼い海に囲まれた、少し小高い丘の中央に

冬なのに緑々しい木々に守られるようにして建つ、教会。


クリスタルの十字架は、太陽の光を吸収し四方に七色の輝りを放ち

時折、海鳥が奏でる鳴き声。

ハラハラと葉同士が風に靡く葉音。



そんな素晴らしい情景の教会で



私と光は、両家の親に見守られながらひっそりと



「病めるときも、健やかなる時も
富めるときも、貧しき時も
妻として愛し、敬い、慈しむ事を誓いますか?」



「誓います」



「病めるときも、健やかなる時も
富めるときも、貧しき時も
夫として愛し、敬い、慈しむ事を
誓いますか?」



「……誓います」




光の十字架が輝く前で、永遠を誓った。


晴れて、私は



「徳チャン、マジで結婚したんだなぁ~」


「こいつ、もう“徳田”じゃないんで。

“重盛”なんで。そのあだ名、止めて貰っていいッスか?」


「ちょっと光!いいじゃん、別に…」


「は?まだ゛徳田”で居たいわけ?せっかく同じ苗字になれたのに、心愛は徳田で居たいわけ?」


「いや…そういうわけじゃ……」


「そういう事なんで、店長さん。
宜しくお願いしますね?」


「へいへい~」




重盛 心愛になった。




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