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ふわふわ堕天使のスルメイカ

第27章 番外編

モニターに映し出された



「ここが、お母さんの子宮の中。

これ。これが赤ちゃんね?」



昔、理科の教科書で見たミトコンドリアのような…

そら豆のような…


それでいて


愛しくて、愛しくて。

可愛くて可愛くて。

何とも言えない、優しい優しい気持ちにさせてくれる



光と私の、“子供”。



その姿を捕えた瞬間、さっきまでのキモチ悪さなんてどうって事なくて。


本当に…


“なんとも言えない”って、こういう時に使うんだろうな

って思うくらい、なんとも言えない幸福感に包まれて

光の喜ぶ顔が瞬時に脳裏に浮かんで


何でか分からないけど



「ありがとう……」




モニターに向かって言葉を零しながら


私の目から一筋の涙が零れ落ちた。






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