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ふわふわ堕天使のスルメイカ

第29章 重盛家のクリスマス

光はゆっくりと私の上に跨った。


カーテンの隙間から零れる月明かりに照らされる光の顔は

さっきまでLEDの優しい灯りに照らされてた表情とは違ってて。


……なんだろう。


このシチュエーションのせいなのか…

はたまた、神秘なる月灯りのせいなのか…


光の表情は艶やかで、色っぽく過ぎて

思わず、生唾をゴクリ。


光は私の髪を優しく掻き上げて



「俺、今日はもしかしたら優しく出来ねぇかも」


なんて、ニヤリと笑いながら言う光は、

本当に、堕天使そのもの。



そんな光に、私は小さくコクリと頷く。



………あっ、でも…っ




「手ぇ、繋いでて欲しい…」


光は一瞬、豆鉄砲喰らったような顔をしてたけど

直ぐ、フッと笑って


「いいよ」



光の手に繋がれた、私の手。




「…離さないでね?」


「うん」




ずっとずっと……



……離さないでね?





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