夢見るシンデレラ。
第2章 *魔法の馬車...
『湊様、本日のスケジュールをご説明いたします。』
朝食を食べる横で、執事の西田が1日の流れを説明する。
それを聞いてるのか、聞いてないのか、黙々と食事を食べる湊の横でま美月は着替えを用意していた。
『午前中は大学での講義、午後は2時から只野家との談話会があり、夜は6時から大原様ご令嬢のお誕生日パーティーがございます。』
「大原?誰だそれ。」
『大手ゼネコングループ大原組のご令嬢でございます。』
オレンジジュースを一気飲みすると、美月の用意した服を奪い取った。
「西田、下がっていい。 」
『かしこまりました。湊様。
下にお車をご用意してお待ちしております。』
他の使用人が朝食を片付けると、美月も一緒に部屋を出ようとする。
「おい、お前は残れ。」
「・・・・・」
「山本美月、お前だ!」
「えっ私!?」
「お前は俺の着替えを手伝え。」
「着替えを?手伝う・・・?
だって、社長もう子供じゃあるまいし「口答えすんな!いいから手伝え!」
強引で、口答えが嫌いで、
「脱がせろ。」
全て人任せ。
「なんでシャツ1枚着るのに私にやらせるんですか・・・」
「お前のためだ。」
「え?」
バスローブを脱がし、うっすら目を開けた状態でシャツを着せるとボタンを留めていく。
「処女じゃ男の体もまともに見たことがないだろうし。」
「なっ・・////」
「いつも暗い時に抱けるとは限らないしな。」
「・・・・・最ッ低。」
ボタンを留めきると、湊から離れて部屋のカーテンを全開にした。
「なぁ、」
「・・何ですか」
「お前も大学行くか?」
「え?」
「どうせ家にいたって暇だろ?」
「いや、でも私、掃除とか洗濯が・・・」
「そんなの他の奴らに任せればいい。」
「え、ちょっ・・!!」
強引に肩を抱かれ、部屋から連れ出された。