夢見るシンデレラ。
第2章 *魔法の馬車...
「湊様、朝です。
起きてください!」
社長との1日は朝起こすところから始まる。
「湊様、遅刻・・っ!!」
「んだよ、仕方ねーな・・・」
「ちょっ、やだ!!湊様・・!」
腕を引っ張られ、そのままベッドに倒れ込むと埋もれるように抱きしめられた。
「ちょっと!この変態!!
寝ぼけてないでいい加減にしなさい!」
「ーーっ!?
な、なんでお前が俺様のベッドに・・!!」
目を覚ました湊が抱きしめてる美月に驚き、掛け布団を口元まで上げた。
「社長がいきなり私の腕を掴んで・・!」
「俺は夢を見てただけだ!!」
「どうせ変な夢でも見てたんでしょ?
あーやらしい。朝っぱらから汚らわしいったらありゃしない。」
「お前・・!言葉を慎め!
俺様を何だと思ってる!」
「西園寺家のお坊ちゃま。
・・・これで満足?」
「お前、「はい、朝食にしますよ。本日は和食と洋食どちらになさいますか?」
わがまま放題の社長は、何をするにも素直にはいかない。
口答えはするは、怒鳴るは、物に当たるは、想像してた温厚な社長さんとはかけ離れた存在の人なのです。