
夢見るシンデレラ。
第3章 *魔法使い...
「ちょ、嘘・・
やだなぁ社長・・!」
笑って誤魔化して、体を起こそうと思っても湊の体はビクともしない
この状況・・・
初めて会った時と同じー・・・
「・・社長・・・?」
「っ・・・クソッ」
「・・・・・」
険しい顔をして、何かを思いつめてるような表情に違和感を感じた
「どうしたの・・・?」
「いや・・、」
「なに?」
「力尽くで抱こうとしたけど、何故か蓮が頭に浮かんできた・・・」
「蓮さんが・・?」
「考えすぎだよな。ごめん。」
「・・・・・」
美月から離れてベッドから降りた湊
髪をぐしゃぐしゃと掻き乱す
「頭冷やしてくるわ」
「社長・・!」
「ーー?」
部屋を出ていこうとした湊を呼び止めた
「ありがと。」
社長が何を考えて、何を思ってるかはわからないー・・・
蓮さんが何故頭を過ぎったのかも・・・
「・・・おう。」
でも、少なくとも私は社長の気持ちに応えることはできなかったー・・・
