夢見るシンデレラ。
第2章 *魔法の馬車...
車から降りて広がる光景は、まさに漫画に出てくるような外国のお城みたいで、ここがかの有名な英明学院だと感動する。
「わっ、広ーい!!!」
「・・・・」
「見て見て!噴水がある!
あっ!何あれ!?
ドラマに出てくる結婚式場みたい!!」
「うるせーな、いちいち喚くな。
田舎者じゃあるまいし。」
「何よ!バカにして!!
どうせ私は貧乏な田舎者ですよーだ!」
「なんだ、その顔。
ブスがそれ以上ブスになってどうすんだよ。」
「なっ・・『今日はやけに賑やかな登校だな。』
「徹!」
『この子は?
見たところ・・・英明の子じゃなさそうだけど?』
「は、初めまして・・・
山本美月です。」
『美月ちゃん・・
へー、可愛いね。』
「えっいや、そんな////」
「バカか、お前。
徹の口説きを真に受けてんじゃねーよ。」
徹と一緒に歩き出した湊の背中を睨みつけながら、美月も二人の後を追って歩いた。