夢見るシンデレラ。
第3章 *魔法使い...
「・・止まってる。」
「え?」
駅に向かうと改札前に人だかりができてて、電光掲示板には"運転見合わせ"の文字
「落雷って・・・」
ずっとお店の中にいたから外の様子なんて気が付かなかった。
「違う電車は?
ほら、こういう時は振替輸送とかあるじゃん!」
「振替輸送?なんだよ、それ。」
「電車もまともに乗れないわけ?
これだからお坊ちゃんは・・・」
近くの駅員を見つけて声をかける美月
『申し訳ございません。
そちらも落雷で運転を見合わせております。』
「・・え? 」
もう一つの最寄駅の沿線も止まってる・・・
「どうする?」
「車呼ぶか?」
「ダメ!絶対ダメ!」
「なんで?」
「私が社長と一緒だと知れたら今度こそ追放される・・・」
「・・確かに。
じゃあ、あれか?タクシー並ぶか!」
「別々に乗って、別々に帰ればバレないよね。」
駅構内を歩き、タクシー乗り場へ向かった。