夢見るシンデレラ。
第2章 *魔法の馬車...
「おい、まな板」
「・・・・」
聞きたくない声に、ゆっくり振り向くと会いたくない男が仁王立ちしていた。
「何しに来たの。」
「探したんだぞ」
「なんでよ。
私ちゃんと帰るって言いましたけど。」
「帰れるわけねぇだろ。
道わかんねぇくせに。」
「・・・タクシーあるし。」
「タダ乗りか?」
湊のドヤ顔にハッとする。
「・・・そうだ、お金・・・」
「お前、まじでアホだな。」
「・・・・・」
俯いて何も答えなくなった美月
「・・・・?
なんだよ。言い返さねぇのかよ。」
黙ってしまった美月を不安げに見つめ、調子が狂いそうなくらい大人しくなってしまった。
「・・おい、まな板・・?」