夢見るシンデレラ。
第2章 *魔法の馬車...
「ったぁ・・・・」
そんなに深くない噴水の中で、体を起こすと下敷きになってる湊に気付いた。
「ご、ごごごめんなさい・・!////」
「あ、あぁ・・悪い」
かばうように抱きしめられた体を離すと、気まずい空気に包まれた。
「・・・大丈、夫・・?」
「・・大したことねぇよ。」
「痛かったでしょ?」
私の下敷きになって、かなりの衝撃を背中全体で受けたはずー・・・
「ったく、お前が突然引っ張るから。」
「なっ・・!
あんたが危なっかしいところに乗るからでしょ!?
2人してビチョビチョでどうやって帰るのよ!」
「んなの知るか!」
「車呼んでよ。」
「濡れた体で乗れるわけねぇだろ。」
「じゃあ、タクシー」
「お前、タクシーだってこんなびしょ濡れの奴等乗せねぇから!
他人の車だからって許されると思うなよ!」
湊は立ち上がって噴水から出ると、さっき足を滑らせた際に腰をかけた。
「・・・あんたも意外とまともなこと言うんだ。」
「・・・うるせぇ」
照れてるのか、背中を向けたまま小さく呟く。
「・・・ごめんね。
調子に乗って私、「立てよ!」
「え?」
「早く帰んぞ。風邪引く。」
手を差し出され、掴まるべきか迷うー・・・