夢見るシンデレラ。
第2章 *魔法の馬車...
『湊様・・!』
『坊ちゃん!!』
ドアを開けると、執事や使用人が物凄い勢いで駆け寄ってきた。
『その、お嬢さんは・・』
「ははっ・・ど、どうも・・」
『美月さん・・!!
あなた何して、』
湊に背負われてるのが使用人の美月だなんて、誰もが驚愕する。
「風呂沸かせ。」
『は、はい。
かしこまりました。』
「おいおいおい!」
部屋に向かった使用人たちを呼び止めた湊
「お前ら今どこ向かおうとした?」
『湊様のお部屋です』
「ふざけんな!
この女の風呂沸かせって言ったんだよ!!」
『しかし、湊様・・「西田、」
『はっ・・「口答えすんのか?」
『い、いえ・・!
滅相もない。
君たち!いいから、すぐに美月さんのお風呂を用意しなさい!』
執事の西田の一声で、不服そうにも散らばった使用人たち。
「・・ちょっと・・・、
あんたは?お風呂どうすんの?」
「俺はいいんだよ。」
「・・なに笑ってんの。」
「部屋まで送る。」
さっきまで強い口調で言い放った湊が嘘みたいに今は上機嫌で、美月を背負ったまま部屋に向かった。