夢見るシンデレラ。
第2章 *魔法の馬車...
「ふぅー・・・・」
お風呂でスッキリすると、仕事着に着替えてお風呂場を出た。
社長が何を思ってあんなことしたのか理解できないし、聞きたくもなかった。
きっと嫌味言われて、私が傷付くオチだからー・・・
『美月さん、』
「っ・・はい!」
『準備ができたなら出てきなさい。』
使用人をまとめる松さんが呼びに来た。
この部屋を出たら、こっぴどく怒られるに決まってる。
「松さん・・私、」
部屋のドアを開けたと同時に、頭を下げようと俯く。
「坊ちゃんがお出かけの時間です。
すぐに着替えを用意してください。」
「・・・・」
「突っ立ってる暇なんてありません!
さっさと動きなさい!」
「っ、はい・・!」
お尻を一発叩かれて、逃げるように部屋を出た。
それ以上、さっきのことを言うわけでもなければ、特別怒ることもしない。
「松さん!」
「ーー?」
「さっきはごめんなさい。」
下りてる階段の途中で立ち止まり振り返ると、松さんは厳しい目をしながらも優しく頷いてくれた。