夢見るシンデレラ。
第2章 *魔法の馬車...
「社長ー・・・
いい加減に行かないと遅刻しますよ。」
「っ・・くしゅん!!!」
部屋に入ると、ベッドの中でくるまってる湊がいた。
「頭いてぇんだよ・・・」
「もう。西田さん呼びますよ?
このままじゃ懇談会間に合わないし。」
「欠席する」
「じゃあ、誕生日会は?」
「行くわけねぇだろ。
なんで俺が知らない女の誕生日祝うんだよ。」
「そんなこと私に言われても・・・」
ベッドの端っこに腰かけると、少しだけ出てる湊のオデコに手を当てた。
「あぁーかなり熱いかも。
風邪だね、完璧。」
「誰のせいだよ。」
「・・・・」
あー、どうせ私のせいって言いたいんでしょ?
「だから、ごめんねって。
私が噴水に落ちた上に足怪我したから社長に無理させちゃって、「あっ!!」
「っ!!」
「そういや、足どうした!?
この部屋までどうやって来た?」
ガバッと顔を出した湊の顔はほんのり赤く、仮病じゃないことを物語る。