
夢見るシンデレラ。
第2章 *魔法の馬車...
「・・・社長? 」
ゆっくりドアを開けると、倒れ込むように入ってきた湊
「ちょちょちょ・・っ!」
180cm近い体を支えるほどの力、私にはない。
そのまま床に共倒れすると、ヤバイと思った時にはバタバタバタッと足音が近付いてきた。
『美月様!?
どうされました?大丈夫ですか?』
「あっ、ちょっと寝相悪くてベッドから落ちただけなので・・・
すみません。大丈夫です!」
西田さんの声に咄嗟に嘘ついたー・・・
「まな板・・」
「しっ!話さないで・・!」
西田さんの足音が遠くなったことを確認して、湊の口元を抑えてた手を退かした。
「何しに来たの?
今何時だと思ってるの?」
「死にそう・・・・」
虚ろな目をした湊の額に触れると、驚くほど熱くて絶句した。
「救急車・・!「いい・・っ」
薄暗い部屋の中で携帯電話を探そうとしたら、その手を阻止された。
掴まれたその手も熱く、あまりに弱ってる湊にかける言葉も見つからない。
「・・まな板・・・」
「ん?なに?」
「・・だ。」
「え?」
よく聞き取れなかった言葉を最後に湊の体は完全に脱力した。
