夢見るシンデレラ。
第2章 *魔法の馬車...
「私・・・?」
「少しだけお時間よろしいですか?」
勧誘?スカウト?キャッチ?
どれにも当てはまりそうな風格に、一歩下がって構えてみる。
「何ですか・・?」
「ここでは騒がしいので車の中で・・・」
誘拐?レイプ?
挙句の果てには命まで・・・
「急いでるんで。ごめんなさい。」
足早に立ち去ろうとしたら、ガシッと掴まれた腕の力に体が凍りついた。
尋常じゃない強さに、彼はただ者じゃないと確信する。
「っ・・叫びますよ・・!」
「山本様にご協力いただきたいんです。」
「なんで・・、
私の名前を・・・?」
今の今、初めて会ったはずなのに、私の名前を知ってる彼に恐怖心を抱く。
「私、こういうものです。」
警戒心剥き出しの私に痺れを切らせたのか、その場で名刺を差し出す男
「西園寺グループ・・・
経営コンサルティング営業部?」
あの西園寺財閥が経営する会社の社員が、なぜ私に声をかけるの?