夢見るシンデレラ。
第2章 *魔法の馬車...
「うちで働いていただけませんか?」
「私が?どうして?」
「社長のご指名です。」
ご指名って・・・・
会ったこともなければ、社長がどんな人なのかも知らない。
「仕事内容は簡単です。
社長の身の回りのお世話をしていただければ結構です。掃除、洗濯、お話相手になっていただきたいんです。
もちろん報酬はお支払いたします。」
「いや、そんな私・・・」
「月100万円は確約します。
いかがでしょうか。」
チラッとさっきの求人広告を見れば、体を売って80万円ー・・・
社長というおじさんの話相手になるだけで100万円ももらえる。
それに、社長なら無茶を言ったり、話の通じない人の訳がない。
「私は、どうしたら・・・?」
「契約を結んでいただけますか?」
「100万円稼げるならやります。」
西園寺グループというバックもしっかりしてる。
会ったこともないけど、社長という肩書きを持つ人が相手なら簡単な仕事かもしれない。
そんな単純な決断が、私の人生を一変させてしまうことになるなんて考えもしなかった。