
夢見るシンデレラ。
第2章 *魔法の馬車...
「おい、」
「・・・・」
「そんなつまんなそうな顔して掃除すんなよ。」
「・・・・」
「いいだろ?
松だって秘密にするって言ってたんだし。」
『・・・わかりました。
奥様には黙っておきます。』
「あのねぇ、お母さんに告げ口なんてされたら私今頃あの世行きよ。」
「ははっ、かもな。」
「ははって・・・、
笑い事じゃないんだけど。」
小さな溜め息をついて、湊の部屋の棚の上を乾拭きする。
「わっ、可愛い・・・」
「ーー?」
「これ、ルビー?」
「あぁ」
「綺麗ー・・・」
飾られた写真立てに思わず手が伸びた。
