
夢見るシンデレラ。
第2章 *魔法の馬車...
「おいおいおい、冗談よせよ。」
呆れた様子で蓮の顔を見る湊
誘われた当本人の美月もハンディーモップ片手に固まった。
「なんでこんな女連れて・・」
『まぁ湊、今日は蓮のための会だし。
こいつの思い通りさせてやろうぜ。』
『ほら、いいじゃん。行こう。』
蓮さんの爽やかスマイルに負けそうになりながらも、そのすぐ隣からは殺気に近い目ヂカラを感じて、素直に頷くわけにはいかなかった。
「せっかくなんですけど、まだ仕事が残ってるので・・・」
『大丈夫。
そんなの他の人に任せなよ。』
『美月ちゃん、人見知りの激しい蓮がいきなり誘うなんて珍しいんだから。
今日は仕事の事は忘れてさ、ね?』
「えっ、でも・・・・」
もちろん仕事の事も不安。
でもそれ以上に、社長のあの目つき・・・
もし遊びに行けば、この二人とバイバイした後にどんな仕打ちを受けることかー・・・
「チッ・・勝手にしろ。」
「あ、社長・・!」
先に部屋を出て行った湊
『ほら、湊もいいって。』
王子スマイルを炸裂させた蓮に、美月は苦笑いを見せた。
