夢見るシンデレラ。
第2章 *魔法の馬車...
「こちらでお待ちください。」
住み込みで、3食ついて、100万円ももらえる。
こんなにいい暮らしがあるだろうかー・・・
「わっ、綺麗・・・・」
早速通された社長の部屋の中はホテルのスイートルームのように西洋の家具で統一され、真ん中にはキングサイズのベッドが置かれていた。
「わっ、ふかふか・・・」
「なに触ってんだよ。」
「!!!」
振り向けば、ドアの前に腕を組んで立つ男の人がいた。
「今日からお世話になります、山本美月といいます。」
ドアを閉めて部屋に入ってきた男が、冷蔵庫の中から水を取り出してラッパ飲みする。
「あっ、あの社長さんは・・・・」
「社長?」
「はい!
私、社長さんの身の回りのお世話係として雇われたので・・・」
「俺だよ」
「・・・はい?」
「社長は俺。
西園寺グループの代表取締役社長、西園寺 湊。よろしく。」
「え、え、えぇぇぇっ!?」
社長って、おじさんじゃないの?
白髪混じりの、眼鏡をかけてて、言うならカーネルサンダースみたいな・・・
「美月、だっけ?」
「・・はい」
「処女じゃないよな?」
「は?」
「初体験は終わってんだよな?」
「何をおっしゃってるか確かですか?」
失礼極まりない質問に呆れて何も言えなかった。
「お答えする義務はありません。」
「じゃあ、優しくしねぇからな。」
「何言って、!!!」
ばふっと体勢が崩れた同時に、体全体が柔らかいものに包み込まれた。