
夢見るシンデレラ。
第2章 *魔法の馬車...
『・・ーん』
・・・・
『・・っちゃん!』
・・・・
『っ、坊ちゃん!!
いつまで寝てるおつもりですか!!』
「・・・っ、」
いつもより力強い声が二日酔いの頭にガンガンと響く
「・・松・・・、
なんでお前が・・?」
うっすら目を開けた湊の前には、叩きを持った松が立つ
「あいつはどうしたんだよ・・・
あの女が俺様を起こす係のはずじゃ『昨晩のうちに出て行かれましたよ。』
松の言葉に言葉を失った湊
寝起きとは思えないほど大きく目を開き松を見つめる
「・・出て行った?誰が?」
『美月さんです。
もうこの屋敷にはいられないと。』
「なんで?
おい、なんでだよ!!
松!お前あいつに厳しくしすぎたんじゃねぇのか!?」
『坊ちゃん、』
「そうでもなきゃ、あんな図太い神経の女が簡単に出て行ったり・・・」
『坊ちゃん、落ち着いてください。』
「落ち着けるか!!
探せ探せ!西園寺グループの全従業員使ってでもあの女の居場所を突き止めるんだ!!」
ベッドから下りると、松に強く当たり散らす。
なぜだ。
なぜ、出て行った?
しかも、俺様に黙って・・・
