
夢見るシンデレラ。
第2章 *魔法の馬車...
『湊様、』
「ーー?」
『美月様の居場所かわかりました。』
「・・どこだ?」
『美月様のご実家です。』
「実家?」
執事の西田の言葉に眉間にシワを寄せた湊
『いかがいたしましょう?』
「車を回せ」
『はい、かしこまりました。』
「絶対、連れ戻す」
湊は部屋を出ると、西田も下げた頭を上げて部屋を出た
『坊ちゃん・・!』
「・・松、」
階段のところで湊を呼び止めた松
『美月様は?』
「見つけた。
今から連れ戻す。」
『美月様はいずれ戻ります。
今はそっとしておいた方が・・・』
「なんでだよ。
俺様の使用人だろ?
俺様の側にいなくてどうする!」
『しかし、』
『湊様、お車のご用意が整いました。』
「よし。行こう。」
『坊ちゃん・・!!』
松の言葉を無視して玄関に向かった湊
その後ろ姿を松は不安そうに見つめていた。
