
夢見るシンデレラ。
第2章 *魔法の馬車...
『姉ちゃん、これ持ってて。
ちょっと鍵出すから!』
「あ、うん。」
土曜日の午前中、朝早くから特売商品を買いに柚とスーパーに行ってきた。
お互いに両手いっぱいに袋を提げてふらつきながら歩くー・・・
玄関の前でズボンのポケットの中を探る柚と美月の後ろで車が止まる音がした。
「ーー?」
『・・誰?』
首を傾げながら見つめると、後部座席から降りてきた男に愕然とした。
『なに?あの人・・・』
「柚・・鍵・・・!」
『え?』
「早く鍵開けて!!」
『えっ!?あ、うん・・!』
ゆずを急かして玄関を開けさせようとするが、焦ってる時はいつも当たり前のようにやってることも思い通りにいかない。
柚がもたついてる間に、湊に捕まったー・・・
「見っけ!」
「・・・」
「へぇー、
これがまな板の実家かぁ。」
「何しに来たの。」
「俺様専用の使用人を回収しに来た。」
光を反射して黒光りする車に、威圧感たっぷりのこの男ー・・・
柚がスッと美月の後ろに隠れた
