夢見るシンデレラ。
第3章 *魔法使い...
どういうこと・・・?
事態が全然読めないよー・・
「ゴホッゴホッ・・!」
『大丈夫か?』
「っ・・うん、」
『出口どっちだ?』
「え?」
『やべぇ・・わかんなくなった。』
嘘でしょ・・・?
こんな大事な場面で何言っちゃってんの?
「こっち!」
『いや、こっちだ!』
「違う!こっちは更衣室だもん!」
『ちげぇよ!更衣室はあっちだろ?』
「違う!私のお店なんだから私の方が詳しい!!」
『あぁ、だろうな。
処女の分際でいっちょ前に風俗嬢だもんな。』
「なに?そんな嫌味言いにわざわざ来たわけ?」
口喧嘩なんてしてる場合じゃない。
わかってる・・・
わかってるけど、腹が立って仕方ない。
「私、あっちから行く。」
『は?死ぬ気かよ。』
「あんたの目の前で死ねるなんて本望よ。」
『やめとけって!』
「離して!」
『もう俺の前からいなくなるなよ!』
「・・・・・」
煙が邪魔して社長の表情は見えない
でも、掴まれた腕は痛いくらいに力強かった
『・・頼むから・・・、
見えないところに行くなよ。』