テキストサイズ

空の記憶~あなたと私と彼、それから~

第4章 第一話【空の記憶】~真実~ 

 幸は自分で自分を励ましてから、上気した顔を亮平に向ける。
 一方、亮平は、そんな初々しい幸をこの上なく可愛らしいものに思えた。こんな無垢な、汚れを知らない花のような幸を守ってやりたいと、たまらなく愛おしく感じる。
 幸と亮平が見つめ合う。
 静かな刻(とき)の中で、視線だけが熱く絡み合った。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ