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空の記憶~あなたと私と彼、それから~

第2章 第一話【空の記憶】~運命の嵐~

 親が決めた相手に言われるがままに嫁いでゆくのが当然であったこの時代、幸は進一郎との結婚に疑問を抱いたこともない。また、京極家や皆木家のような華族の家柄ともなれば、尚更、家同士の格式を考慮して婚姻も行われるものだし、幸にとっては考えられる限りの最良の結婚相手だといえた。

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