テキストサイズ

空の記憶~あなたと私と彼、それから~

第10章 第三話【波の音】 衝撃の真実

「どなた?」
 入り口の障子戸を細く開けると、見知らぬ初老の男が立っていた。着物姿に、素足に下駄という恰好は小柄で痩せており、その貧弱な姿からは漁師には見えない。亮平の暮らすこの小さな海辺の村は殆どが漁をして生計を立てている。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ