テキストサイズ

空の記憶~あなたと私と彼、それから~

第2章 第一話【空の記憶】~運命の嵐~

 雨が降り始めるとまもなく風も強くなってきて、直に激しい風雨に船は翻弄されることになった。まるで心ない嵐に舞い踊る木の葉のように、船は海の上で大揺れに揺れた。大きな広間のような一室に集(つど)った客たちは皆、不安げな面持ちであった。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ