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空の記憶~あなたと私と彼、それから~

第11章 第四話【縁~えにし~】 早春賦

「お母さま」
 幸太郎の眼から大粒の涙がしたたり落ちた。
「幸太郎ッ!」
 叫んだ刹那、幸は幸太郎の小さな身体を力いっぱい抱きしめていた。大柄であった亮平に似てか、小学一年生にしては身の丈もあるが、それでもまだまだ幼い。

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