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空の記憶~あなたと私と彼、それから~

第14章 番外編第一話「潮騒の詩」~海辺の恋~

 だが、亮平はそんな少女から眼が離せなかった。きらきらと海の光を宿して輝く双眸、人魚と見まごうほどに美しい姿に気がつけば、見とれていた。物怖じせずに堂々と物を言うところにさえ魅かれる。
「良いことを教えてくれて、ありがとう。あなたの話、面白かった」
 自分のした話のどこが面白いのかは今一つ判らなかった。背を向けた娘に、亮平は思わず声をかけていた。

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