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空の記憶~あなたと私と彼、それから~

第15章 番外編第一話【潮騒の詩】 月夜の契り

 と、障子戸を開け放した表口から一人の少女がまるで小鳥のように飛び込んできた。
「澪?」
 亮平は思いがけないことに、愕いて柄にもなく素っ頓狂な声を上げた。どうも、この娘といると、調子が狂う。普段は口数も少なく、殆ど取り乱したことのない亮平なのだけれど。

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