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空の記憶~あなたと私と彼、それから~

第15章 番外編第一話【潮騒の詩】 月夜の契り

「そうよ、あなたが私を貰ってくれれば、それで全部丸くおさまるわ。我ながら名案ね」
「どうして、そうなるんだ」
 破天荒な澪の考えに頭を抱えてしまいたくなるが、満更でもない気分なのも確かだ。
「ね、良い考えでしょ」
 期待に満ちた眼で見つめられ、亮平はますます狼狽した。
「良い加減にしないか。とにかく、一刻も早く帰ってくれ」
 思わず声が高くなった。

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