【裏小説】イケメン王宮~プリンセスと危険なイケメン達~
第2章 アラン篇
そして、夕刻――…
スケジュールを全てこなした月花は、
自身の部屋へと戻ってきていた。
窓から覗く空には、
夕闇に月が灯ろうとしている。
『もうこんな時間……』
ソファに腰掛けふうと息を吐くと、
膝の上に置いた手をぎゅっと握りしめた。
『今から……夜の公務なんだ……』
そう呟くと全身に緊張が走った。
『誰なのかな…?お相手って……』
湯あみを済ませ、
用意されていた深紅のドレスを身にまとい、
指定された部屋へ向かう。
その部屋の前にたどり着くと、
扉をノックした。
コンコンコン……
………返事がない。
(お相手の方、まだ来ていないんだ…)
少しだけ緊張が和らぎ、
月花はゆっくりと扉を開いた。
足を踏み入れ扉を閉めようとした、
その時…
部屋の奥で
窓の外を眺める人の姿が目に写る。
『……っ!』
パタンと扉が閉まる音に反応するように、
その人物はゆっくりと後ろを振り返った。
『……あ』
振り返った''彼''と目と目が合う。
普段身に付けている甲冑を脱いで
軽装になっている彼の名前を
月花は掠れた声で呼んだ。
『アラン……』
スケジュールを全てこなした月花は、
自身の部屋へと戻ってきていた。
窓から覗く空には、
夕闇に月が灯ろうとしている。
『もうこんな時間……』
ソファに腰掛けふうと息を吐くと、
膝の上に置いた手をぎゅっと握りしめた。
『今から……夜の公務なんだ……』
そう呟くと全身に緊張が走った。
『誰なのかな…?お相手って……』
湯あみを済ませ、
用意されていた深紅のドレスを身にまとい、
指定された部屋へ向かう。
その部屋の前にたどり着くと、
扉をノックした。
コンコンコン……
………返事がない。
(お相手の方、まだ来ていないんだ…)
少しだけ緊張が和らぎ、
月花はゆっくりと扉を開いた。
足を踏み入れ扉を閉めようとした、
その時…
部屋の奥で
窓の外を眺める人の姿が目に写る。
『……っ!』
パタンと扉が閉まる音に反応するように、
その人物はゆっくりと後ろを振り返った。
『……あ』
振り返った''彼''と目と目が合う。
普段身に付けている甲冑を脱いで
軽装になっている彼の名前を
月花は掠れた声で呼んだ。
『アラン……』