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【裏小説】イケメン王宮~プリンセスと危険なイケメン達~

第7章 ユーリ篇

「うん。まぁ、非公式になっちゃうけどね」


ユーリは月花の頬を両手で包み込むと
音をたてて唇に軽いキスをした。


『…っ///』


「俺、月花様としたい。ダメ?」


ユーリは眉を下げ、大きな瞳をウルウルさせながら、甘えた声でおねだりした。


『ユーリ…』


捨てられた子猫のような表情をするユーリに
月花は想いを巡らせる。


(私も…ユーリとしてみたい……)


月花は深く息を吸うと、意を決して答えた。


『……ジルに内緒にしてくれる?』


月花の言葉にユーリは目を瞬かせる。


「……それって、内緒にするなら
俺と夜伽をしてくれるって事だよね?」


(そうハッキリ言われると
恥ずかしいけど…///)


『……うん』


月花が頷いた瞬間。

ユーリの表情がぱっと変わり、
眉と口角がつり上がった。


(あ…あれ?)


『ユ…ユーリ…?』


月花が一瞬にしてたじろぐ。


「そんなに驚かないでよ、月花様。
俺、お茶汲みよりも剣術よりも、
''コッチ''の方が得意なんだから」


目を細め笑うユーリの表情には
いつもの愛らしさはない。

琥珀色の瞳はユラユラと揺れ、
獲物を狙う豹のように煌々と光っていた。

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