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甘く、弾けて。僕はもう我慢できないから。

第7章 神聖な【Xmas】

――――――裕翔 視点――――――

『チュッ』

 電話越しに投げキッスの音が聞こえる。
 こんなちょっと大胆なことをしてくる神谷を、とてつもなく可愛いと思ってしまう俺は、やっぱり可笑しいんだろうか。

 まぁ、俺は健全だと思う。ちゃんと、性欲真っ盛りだし? 猿とあんまかわんねぇだろうし? あ、そりゃあ恥ずかしいことか。
 
 そんなことを考えながら、とにかく走る。

 朝、友人に用事があって、話しているうちに結構長話になって、気づけばもう10時。
 時計みた時は、神谷が怒ってほおを膨らませる姿が、安易に想像できた。
 (あ、それも可愛いなぁ)と思ったけど、流石に口聞いてくれなくなったりしたら嫌だから、慌てて友人の家を出た。

 まぁ、神谷のことだから、家に入ったら、すぐに許してくれるだろう。

「ふふっ」

 つい、この後の、神谷との情事を想像してしまい、ほおが緩む。
 周りの人に変な目で見られたが、こればかりは仕方ない。

 だって、神谷が可愛いんだから。
 なんで、こんなに可愛いんだ、と不思議に思うくらいだ。

 そして、神谷の家の前に立った。
 なんか、妙に緊張しながら、インターホンを押した。

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