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For BL lover ・短編集:)

第2章 保健室の鬼


っ、なに、これ、・・・!!

そう思いながら、焦って身体をくねらせる
たまに襲いかかる咳が
俺の脳を止めてくれて
それがありがたかった


萎えろ、萎えろ、おさまれ、っ、違うこと、考えなきゃ


そう思いながら熱で怠い中必死に
暴れていると
御手洗がシャワーを浴びたのか全裸で
俺に近づいてきた

「おや、皐月。妄想でもしてたのかな?」
「っ、して、な、・・・!!絶対やだからな、絶対嫌だ、やだ、っ、近づくな、どっかいけ、っ、あっち、あっちいけ・・俺が悪かったから、終わり、な?!」
「所詮は高校生だな。何びびってんだ。想像以上のことをしてやるよ。いい子でいてくれたら、・・・家に帰れるレベルで愛してやろう」

そんなことを笑顔で言われて
さっきまで危機感なんてなかったのに
俺は身体が震えるのを感じていた

「・・・いい子、じゃ、なかっ、たら?・・」

目の前で震えるのが
ぶっ壊したくなるほど可愛くて
俺は長い指で皐月の息子を緩く握った


「皐月が俺を好きになるまで帰さない」
「は?!っ、ーー!!!!!」

鋭い目に睨まれて
身体が固まるのを感じる


明らかな降参状態で弄ばれると思うと
柿谷が!とかなんで保健室に!
なんて小さなことより

反抗的に生きてきてごめんなさいって
神様に何度も謝った

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