ナーバス BREAK DOWN
第2章 解逅
煙を吐いて呟くように続けた。
「元カノに結婚式仕切られるのも嫌だしね」
「!」
道臣は思わず驚いた表情をしてしまう。
それが一番の理由だと覚る。
随分と昔の事なので失念していたが、道臣のイベント会社の副社長の小田みどりは大学時代相馬の恋人だった。
なぜ別れたかは分からないが、しばらく相馬が立ち直れなかったのを覚えている。
「悪い」
無神経だったと道臣が詫びると「冗談だ」と笑われた。
「綺麗な人だね、奥さん」
道臣は話題を変えるべく唐突に言う。
今さらだと思いつつも事実だ。
まだ十代なのにおとなびて凜とした顔している。
すらりとしたモデルのような容姿をしていると思う。
花嫁を誉めたのに何故かギロリと相馬に睨まれた。
「真実君の事ずっと見てだろう」
指摘されて少々気はずかしい思いをする。
「綺麗な子だから、つい目が向いた。」
道臣の言い訳を聞き、相馬は煙と共にため息をついた。
道臣は自分がゲイだという事を、家族と親しい友人にはカミングアウト済みだ。
相馬も承知している。
「口説いたりしないよ。まだ子供だろ。」
道臣がそう断言しても相馬は表情を変えなかった。
「元カノに結婚式仕切られるのも嫌だしね」
「!」
道臣は思わず驚いた表情をしてしまう。
それが一番の理由だと覚る。
随分と昔の事なので失念していたが、道臣のイベント会社の副社長の小田みどりは大学時代相馬の恋人だった。
なぜ別れたかは分からないが、しばらく相馬が立ち直れなかったのを覚えている。
「悪い」
無神経だったと道臣が詫びると「冗談だ」と笑われた。
「綺麗な人だね、奥さん」
道臣は話題を変えるべく唐突に言う。
今さらだと思いつつも事実だ。
まだ十代なのにおとなびて凜とした顔している。
すらりとしたモデルのような容姿をしていると思う。
花嫁を誉めたのに何故かギロリと相馬に睨まれた。
「真実君の事ずっと見てだろう」
指摘されて少々気はずかしい思いをする。
「綺麗な子だから、つい目が向いた。」
道臣の言い訳を聞き、相馬は煙と共にため息をついた。
道臣は自分がゲイだという事を、家族と親しい友人にはカミングアウト済みだ。
相馬も承知している。
「口説いたりしないよ。まだ子供だろ。」
道臣がそう断言しても相馬は表情を変えなかった。