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ナーバス BREAK DOWN

第2章 解逅

「友紀…どうして…」

弱々しい真実の問に友紀は視線を逸らしたまま答える。

「お前のクラスのヤツが、塚本に引きずられて行ったって呼びに来た。……助けられなくて悪かった…クラブハウスとか、空き教室とか鍵のかかる所探してたから」

「ううん…ありがと…友紀」

礼を言われても友紀は、真実を見る事が出来なかった。

家もお向かいで赤ちゃんの頃から一緒だった。

風呂もプールも数え切れない位一緒に入っている。

見馴れているはずの真実の裸なのに、まるで違う人のようで胸が騒いだ。

スポーツバッグからポケットティッシュを出して真実に渡す。

「タオル濡らしてくるから拭いておいて」

友紀はスポーツタオルをもって下に行った。

結局、自分のティッシュを使っても足りず、汗拭きのハンドタオルとハンカチも犠牲にした。

どんだけだよと悔し涙が出る。

友紀が濡れタオルとミネラルウォーターのペットボトルをもって帰って来た。

体をタオルで拭き清め、制服を着る。

ミネラルウォーターで口を濯ぎ、残りを少し飲むと真実は生き返った心地がした。

友紀も漸く真実をまじまじ見る事が出来た。

「大丈夫か?顔色悪い」

友紀が心配そうに聞いた。

「頭痛い」

真実の答えに友紀は眉をひそめた。

「病院いくか?」

真実は慌てて手をふる。

「今、病院で検査されたらヤバそう…」

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