近くて遠い
第4章 決意
なんて…
勢いのある人なんだろう……
「桜子。」
幸ママがそんな私に優しい声を放った。
「びっくりしたでしょう?」
「すみません…私…」
急に緊張が解けたからか、優しい幸ママの笑顔がいつもより嬉しく感じた。
「もっと早く来てあげれば良かったわね。拓也もすごく心配してたわ。」
ハラリと落ちた髪の毛を耳にかける幸ママの姿はとんでもなく色っぽかった。
「ごめんなさい…」
謝ることしかできずにいる私の背中を幸ママは優しくさすった。
「謝らなくていいのよ。
有川様はとても変わっている方だからびっくりしたでしょう。」
「変わっているというか、とても勢いのある方で…
私何も出来ずにずっと流されっぱなしでした…」
「そうね。昔から気性が荒いというか、少し感情を表現するのが上手くない方なのよ。」
昔から…
有川様は見た目からしてまだ二十代半ばのように見えたけど、
そんなに前からこの店に通っているのかな…
「それにしても、気に入られちゃうだなんてすごいじゃない!」
と目を見開く幸ママ。
え?
そんな…
あんな扱いだったのに、、
「気に入られては…ないと思います。」
強く握られたせいでまだジンジンと痛む腕を擦りながら幸ママを見た。
「いいえ。
あなた気に入られたわ。
有川様が個人を指名したことないもの。」
「えっ!?」
指名したことがない…?
「でも最初部屋に入ったとき夕夏さんが…」
ギロっと強く睨み付けられたのを思い出しただけで身体が震える思いがした。
夕夏さんだけじゃない。
他にも何人か先輩方がいて、私を嘲るように笑ってたのに…
勢いのある人なんだろう……
「桜子。」
幸ママがそんな私に優しい声を放った。
「びっくりしたでしょう?」
「すみません…私…」
急に緊張が解けたからか、優しい幸ママの笑顔がいつもより嬉しく感じた。
「もっと早く来てあげれば良かったわね。拓也もすごく心配してたわ。」
ハラリと落ちた髪の毛を耳にかける幸ママの姿はとんでもなく色っぽかった。
「ごめんなさい…」
謝ることしかできずにいる私の背中を幸ママは優しくさすった。
「謝らなくていいのよ。
有川様はとても変わっている方だからびっくりしたでしょう。」
「変わっているというか、とても勢いのある方で…
私何も出来ずにずっと流されっぱなしでした…」
「そうね。昔から気性が荒いというか、少し感情を表現するのが上手くない方なのよ。」
昔から…
有川様は見た目からしてまだ二十代半ばのように見えたけど、
そんなに前からこの店に通っているのかな…
「それにしても、気に入られちゃうだなんてすごいじゃない!」
と目を見開く幸ママ。
え?
そんな…
あんな扱いだったのに、、
「気に入られては…ないと思います。」
強く握られたせいでまだジンジンと痛む腕を擦りながら幸ママを見た。
「いいえ。
あなた気に入られたわ。
有川様が個人を指名したことないもの。」
「えっ!?」
指名したことがない…?
「でも最初部屋に入ったとき夕夏さんが…」
ギロっと強く睨み付けられたのを思い出しただけで身体が震える思いがした。
夕夏さんだけじゃない。
他にも何人か先輩方がいて、私を嘲るように笑ってたのに…