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最初で最後の恋

第12章 この気持ちの正体は?

大学生活が始まって1週間経った頃。
俺は同じ経済学部の女に呼ばれて放課後の誰もいない教室に呼ばれた。


カチカチと教室の時計の針の音が響く。


女は目の前で恥ずかしそうにもじもじしている。


「で、なんか用?」


しびれを切らした俺は面倒臭そうに女を睨みつける。


「あっ、あの…あたし…



入学式から、神田くんのことが好きでした!!あたしと、付き合ってください!」


またか…


告白をされるのは予想はしていたが、まさか1週間でされるとは思ってなかった。


「あのさ…俺のどこが好きなの?」


先程の睨むような視線をやめ、ほんの少しだけ柔らかい声で囁いた。
正直に女の気持ちを言わせるためだけど。

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