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最初で最後の恋

第20章 浄化

「もうやめろ、早苗」



ふと後ろから声がした。

いつも聞き慣れた、ちょっと低い声のあなた。


早苗ちゃんの視線の先、あたしの後ろにいたのは、




紛れもなく、蓮だった。



「蓮……

蓮は、わかってくれるよね?あたしのこと」


涙をこらえながら蓮に訴える早苗ちゃん。


あたしは黙って蓮を見つめる。


「………お前は、汚くなんかない。

だから……






もう、俺じゃなくてもいいだろう?」

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