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最初で最後の恋

第23章 最初で最後の恋

蓮の生きたいようにとひどいことを言ったお母さん。

でも、一緒に住んだらまたそうなってしまうのではと不安だったらしいけど…


「俺の望みは、母さんの望みだから」


蓮の言葉を聞いたお母さんは本当に幸せそうだった。


お母さんのいる東京から大学までは電車で2時間くらい。通えなくはない距離だし、むしろいいことだと思う。




「やっぱり、蓮のお母さんは素敵な人だったね」


「…うん。

俺…母さんが俺の将来のこと、あんなに考えてくれてたなんて思わなかった。



母さんの想いがあるなら、俺はなんでもできるよ。


もちろん、澪もいるしな」



そう言ってにこっと笑う蓮の笑顔に、もう不安や悲しみはなかった。

キラキラ輝く瞳、なんてありきたりだけど。

本当に、蓮は輝いてたから。




「あたしも、いつも近くにいる家族のこともっと大事にしようって思えた…

また、蓮から教わったことが増えたね」

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