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最初で最後の恋

第5章 たとえ偽物でも

「ははっ。やっぱ澪面白いわ」


そう言いながらまだ笑ってる。

なにも面白いこと言ってないっつーの!!


そんな他愛もない話をしていたらあっという間に駅に着いてしまった。


神田くんは大学の近くのアパートで一人暮らしをしてるらしく、あたしのことを駅まで送ったらまた学校の方に戻るという形をとっていた。


「ごめんね、駅まで送ってもらっちゃって…

学校から駅までそんな遠くないし、大丈夫だよ??」


あたしがそう言うと、神田くんはクスッと笑いながらあたしの頭にぽんと手を置いた。

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