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最初で最後の恋

第5章 たとえ偽物でも

「……あんまり隣でニヤニヤするのやめてくれない??気持ち悪いから」


香奈の嫌みも耳に入らないくらい、あたしの心は神田くんでいっぱいだった。


帰りはいつも駅まで送ってくれる神田くん。


それに、時々帰る前に優しくキスを落としてくれる。触れるだけだけど、唇から伝わる好きって気持ち。


それだけで十分なんだ。


「香奈は透くんといつもこんな幸せな思いしてたんだ。知らなかった」


「まさか澪がそんなこと言う日が来るなんてね。驚いたわ。

こんなこと言いたくないけど…

本当に大丈夫なのよね?」

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