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最初で最後の恋

第5章 たとえ偽物でも

大丈夫なのよねって……


「それって、神田くんが10人の子とその…
したって話のこと?」


香奈はこくんと頷く。


本当は気にしてないわけじゃなかった。
けど……

今はこうして表に見える幸せだけでも味わえればいいって思うの。


それに…この短い時間であたしは神田くんのこと、本気で好きになってしまった。

いつも見せてくれるはにかむような笑顔。
そっとあたしに触れる優しい手。


そしてなにより、あのとろけるようなキス。


初めてだけど、彼にすべてを預ける覚悟はできている気がしていた。

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