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最初で最後の恋

第6章 初デート

「じゃあ、行くか。ん」


そう言って手を差し出す神田くん。


あたしがわからずに小首を傾げていると、ぎゅっとあたしの手を握ってくれた。


「こうするんだよ。さ、行こう?」


握っている手に熱がこもる。
好きな人と手をつなぐことがこんなに緊張して、こんなに温かいなんて…… 


なんだかくすぐったい気持ちだった。


「そういえば、今日どこに行くの?」


初めてのデートだと神田くんに伝えると、神田くんは自分にデートプランを任せてって言ってたけど…


当日までどこに行くのか知らされてなかった。
  

「澪とゆっくりできるとこ。

少し歩くけど大丈夫?」
 

あたしはなんだかわくわくして、嬉しそうに頷いた。


こうしてあたしと神田くんのデートが始まった。

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